2023-09-09

オランダの包括的性教育から学ぶ、ウェルビーイングな社会の実現

代表河北です。

日本フェムテック協会認定試験1級に合格しました。
論文とプレゼンによる試験でした。

論文テーマ
「オランダの包括的性教育に学ぶ、ウェルビーイングな社会の実現」

性リテラシーの低さは本人の責任ではない

私は鍼灸院を運営していますが、患者さんの約6割が「妊娠」を目的に来られています。
妊活世代を毎日見ていて思うこととして、ヘルスリテラシー、とくに性リテラシーが低い人が多いと感じています。

時々、初診の方からこんな問い合わせがあります。
「明日排卵日なんですけど今日鍼してもらったら妊娠できますか?」
「さっき胚移植をしたんですけど鍼したら着床しますか?」

残念ながら、それは難しいです。
仮に妊娠したとしても、それは鍼をしていなくても同じ結果だったと思います。
なんて、まだ顔も見ない相手にそんなことを言えるはずもなく…なんとももどかしい気持ちになります。

でも彼女たちを責めることはできない。
なぜなら、それまで受けてきた性教育に問題があるからです。

性教育と子どもの幸福度の相関性

はっきり言って、日本は性教育後進国です。
生殖の知識はおしべめしべレベル、性感染症や避妊をたどたどしく断片的に教えられてきた子どもたち。
そんな子どもたちがいざ社会人になった途端、さあ子どもを作れといわれても土台無理な話。
藁にもすがる思いで当院へ来られた人をどれだけ見てきたことか。

そんな中、“性教育と子どもの幸せ”について考えることがありました。

日本の子どもの精神的幸福度は、先進国38か国中37位。
しかし身体的健康度は1位、数字・読解習熟度は5位。

つまり、日本の子どもは、健康でかしこい。
けれど、幸せではない。

とても悲しい現実です。

そして、この乖離は日本での性教育のあり方にヒントがあるのではないかと考えるようになりました。
では幸福度1位はどこかというと、オランダです。
オランダは、4歳から“包括的性教育”が義務化されている性教育先進国でもあります。

包括的性教育はダイバーシティ&インクルージョンの基礎

包括的性教育とは、
① 人間関係
② 価値観、人権、文化、セクシュアリティ
③ ジェンダーの理解
④ 暴力と安全確保
⑤ 健康とウェルビーイングのためのスキル
⑥ 人間の体と発達
⑦ セクシュアリティと性的行動
⑧ 性と生殖に関する健康
であると示されています。
(ユネスコ国際セクシュアリティ教育ガイダンス)

日本だと⑧すらままならない状況です。(推進できない背景は色々あるのですが割愛します)

本来性教育とは「個々を理解し認め合う基礎」であると私は考えています。
そしてその第一歩は「自分を知る」こと。

でも、ほとんどの子どもたちは「将来の自分の体のこと」なんて考えていないと思います。
かく言う私もそうでした。
今日学食で何食べようかとか、そんなことしか考えてなかったと思います。

人間は困らないと行動しない生き物です。
“今”困っていないから、「将来の妊娠のために今の自分の体を知りなさい」と言われても興味を持つはずがない。

では、どうすれば自分のことを”自分ごと”として捉えられるか…。

ウェルビーイングな社会の実現に向けて

以上のことを論文にし、またその思いをプレゼンで語ったところ、無事合格となり【認定フェムテックシニアエキスパート】の称号も授与されました。

プレコンセプションケアを充実し、その先にある、多様性を認め合えるウェルビーイングな社会へ。

私が鍼灸師として切に願っている未来です。

代表 河北



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妊活サポート鍼灸・美容鍼灸
自律神経失調症

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