実はとても多いお悩みです
「お腹が張って苦しい」
「ガスが溜まりやすくて不快」
「夕方になるとパンパンになる」
このようなお悩みを抱えている方は、実はとても多くいらっしゃいます。
便秘がなくても、食事量が多くなくても、ガスが溜まることはあります。
ガス溜まりは体からのサインであり、「腸だけを何とかすれば良い問題」ではありません。
今回は
・現代医学的な視点
・東洋医学的な視点
・鍼灸でできるケア
この3つの角度から、ガス溜まりについて詳しくお伝えします。
現代医学的にみる「ガス溜まり」の原因
腸内では、食べ物の消化や腸内細菌の働きによって、日常的にガスが発生しています。
本来このガスは、腸の動き(蠕動運動)によって自然に排出されるものです。
しかし、次のような状態があると、ガスが腸内に滞りやすくなります。
● 自律神経の乱れ
腸の動きは、自律神経によってコントロールされています。
ストレスや緊張が続くと、交感神経が優位になり、腸の動きが鈍くなります。
すると
・ガスがうまく移動しない
・腸内に溜まったままになる
といった状態が起こりやすくなります。
● ストレス・精神的緊張
不安やプレッシャーが強いと、無意識にお腹に力が入り、腸がこわばります。
これは「脳腸相関」と呼ばれる仕組みで、心の状態が腸に強く影響するためです。
「考え事が多い時ほどお腹が張る」
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
● 呼吸が浅い
浅い呼吸が続くと、横隔膜や腹部の動きが小さくなり、腸への刺激が減ります。
その結果、腸の動きが低下し、ガスが排出されにくくなります。
東洋医学的にみる「ガス溜まり」
東洋医学では、ガス溜まりやお腹の張りは
「気(き)」の巡りの滞りと深く関係すると考えます。
● 気が巡らないとどうなる?
気とは、体を動かし、温め、内臓を働かせるエネルギーのようなもの。
この気の流れが滞ると、
・お腹が張る
・胸やみぞおちが苦しい
・ため息が増える
・イライラしやすい
・気分が落ち込みやすい
といった心身の不調が現れます。
ガス溜まりは
“出せない体”というより
“巡れていない体”の状態なのです。
● 我慢強い人ほど起こりやすい
東洋医学的にみると
・真面目
・責任感が強い
・人に気を遣いすぎる
こうした傾向のある方は、気を内側に溜め込みやすく、
お腹の張りやガス溜まりとして症状が出やすいと考えます。
鍼灸でできるガス溜まりへのケア
鍼灸では、ガスそのものを「無理に出す」ことはしません。
大切にしているのは、
自然に出せる体の状態を整えることです。
● 自律神経の調整
鍼灸は、自律神経のバランスを整えるのが得意です。
緊張がゆるみ、副交感神経が働きやすくなることで、腸の動きが回復していきます。
● 腸とお腹の緊張をゆるめる
お腹や背中のツボを使い、
硬くなった腹部の筋肉や内臓周囲の緊張をやさしくゆるめていきます。
施術中に
「お腹が動き出した感じがする」
「ゴロゴロ音がする」
と感じる方も少なくありません。
● 気の巡りを整える
東洋医学的なツボを用いて、
滞っていた気の流れをスムーズにしていきます。
これにより
・お腹の張りが軽くなる
・呼吸が深くなる
・気分が楽になる
といった変化が起こりやすくなります。
ガス溜まりは「体からのメッセージ」
ガス溜まりは
「食事が悪いから」
「腸が弱いから」
といった単純な問題ではありません。
多くの場合
・頑張りすぎている
・緊張が抜けていない
・休むタイミングを逃している
そんな体からのサインです。
お腹の不調を我慢せず、
体全体を整える選択肢として、
鍼灸というケアを知ってもらえると嬉しいです。


